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セフィラーメン

「セフィロス、あんたこんなところで何やってるんだよ」

「見ての通りだザックス。ラーメン屋に転職した」

「はぁ!? ワケ分かんないこと言ってないで、早く本社戻るぞ!」

「いやだ、おれはもう帰らない」

「何だって!?」

「もうそろそろ開店時間だ。忙しくなるから帰ってくれ」

「っあーもう! 分かったから、ちょっと店長呼んで」

「おれだが」

「……は?」

「だから、店長はおれだが。大将と呼んでくれ」

「おいおい、マジかよ!?」

「ほら、もう開店するから、行った行った」

「ちょっと待て、あんた本気で転職する気か……?」

「ん? もうとっくにしたぞ? 皿洗いからの修行を経て、先日暖簾分けしてもらった」

「……いつの間にそんな……、っていや、突っ込むべきはそこじゃ無くて、ええと、その、ラザードにはなんて?」

「何も言ってない」

「やっぱり! どおりで統括が青い顔して歩いてたワケだよ! 誰が知ってるんだ?」

「お前が初めてだ」

「……あ、もしもし、統括? セフィロスのやつが……」

「セフィ! 探したよ! こんなところに居たのか! ほら、早く帰るよ、こっちにおいで!」

「あ、すみません今副社長が見えまして、……え? なら私は知らないって?」

「ルー、おれはもう帰らない。ここで大将をしているんだ」

「ちょっと統括! 統括! ……くそっ、切れた!」

「セフィ、何を言っているんだ! 神羅の英雄がなんでラーメン屋の大将になったんだ!」

「もう神羅の英雄は辞めた」

「何言ってんだよ! ほら、帰るぞ!」

「まあ、待てザックス。分かったよセフィ。じゃあ、君のラーメンが美味しかったら、ラーメン屋の店主になることを認めてあげよう」

「ちょっ……! 副社長! 何を言って……」

「分かった。二人ともちょっと待っていろ」

「おい、副社長良いのか!?」

「なに、問題ない。ずっと店主でいることを認める、とは言っていない。せいぜい1日くらい好きな事をさせてやろう」

「……さすが副社長」

「セフィが作ったラーメンが食べられるんだ、楽しみじゃないか」

「……へいおまち!」

「……セフィロス、あんたがそれ言うの似合わないぜ……」

「どれ、ではいただきます」

「味はどうだ? うまいか?」

「……ほう、なかなかいけるね。出汁はどうやって取ったんだ?」

「出汁? おれから取ったんだ。」

「「は?」」

「だから、おれの出汁だ」

「「ブーーーーッ!!!」」

 

「っていう夢をオレは見たんだ」

「……ザックス。お前バカか。さっさとミッションに行くぞ」

​Fin

20161109

​フォロワーさんたちとTwitterで盛り上がった際のネタでした

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